当サイトは【毎週月曜】に新しい記事を更新しています。

東京都安全条例|都内のがけ条例とは?規制範囲と建てる方法をQA付きで解説

東京都建築安全条例|がけ条例とは?適用範囲と注意点を解説

隣地と2mを超える高低差がある

2mを超えると「がけ条例に注意が必要」と聞くけど、具体的にどんな規制があるの?

がけの近くに建物を建てたいときは、どう対応すればいいの?

検査済証がない擁壁も、がけとして扱われるの?

この疑問をスッキリ解決!

💡ズバリ、結論はこちら!

がけの上や下に建てる場合、高さ2mを超えるがけには東京都建築安全条例の制限がかかる

原則として、安全な擁壁を設けるか、がけの高さの2倍以上離して建てる必要がある

大谷石やブロックの土留め、検査済証のない擁壁は「がけ」と同じ扱いになる

この記事の最後に、よくある質問をまとめています。
ぜひ最後までご覧ください。

あわせて確認されることが多い規定

この記事を書いた人

ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

運営者情報を見る

この記事の流れ

がけの近くに建てるとき、どこまで制限がかかる?

高さ2メートルを超えるがけでは、がけの下端から水平方向にがけの高さの2倍までが規制対象となる

この範囲内に建てる場合、東京都建築安全条例第6条による制限を受ける

大谷石やブロックの土留めや検査済証のない擁壁は、がけと同じ扱いになる

がけの規制範囲

がけの上や下では、がけの高さの2倍までが規制範囲になるんですね。

その範囲内では、原則としてそのまま建築することはできません。

規制範囲に建てようとすると、追加工事が必要になり工事費が大きく増えることがあります。

隣地や敷地内に高低差がある場合は、「高さが2mを超えているか」、「検査済証のある擁壁か」をまず確認することが重要です。

がけの高さの2倍を超える範囲に建物を建てる場合も規制がかかりますか

この範囲なら条例の規制はかかりません。敷地に余裕があれば、がけから離して建てるのも一つの方法です。

自然のがけと既存の擁壁では、がけの規制は変わりますか。

原則として、どちらも「がけ」に該当し、建築安全条例のがけの規制がかかります。
ただし、工作物として検査済証のある擁壁であれば、がけに近接して建築できます。

①がけの上に建物を建てることはできる?

がけの上に建てる場合は、建物の重さが既存の擁壁に悪影響を与えないことが前提となり、次のいずれかに該当する場合に建築が可能と考えられます。

深基礎とし、がけ等に構造耐力上不利な影響を及ぼさないように安息角30度ライン以下まで設けた場合+擁壁の維持管理が良好で、安全上の問題がないこと

杭基礎とし、がけ等に構造耐力上不利な影響を及ぼさないように安息角30度ライン以下まで設けた場合+擁壁の維持管理が良好で、安全上の問題がないこと

がけの上に建てる場合は、安息角30度のラインより下まで基礎を根入れする方法があります。

がけの高低差が小さい場合は、この方法が現実的な対応策の一つになります。

杭基礎の場合も同じ考え方になりますか

杭基礎の場合も、安息角30度のラインより下まで杭の先端を根入れする必要があります。

引用:大田区 建築のてびきP.26-2
柱状改良で対応することはできますか

東京都建築安全条例のがけに該当する場合、一般的には柱状改良による対応は認められていないようです。

引用:板橋区 がけ・擁壁の安全性について

②がけの下に建物を建てることはできる?

次のいずれかの方法に該当する場合、安全性が確保されている場合に建築が可能となる。

①建築物の主要構造部を、鉄筋コンクリート造とした場合

高基礎とした場合

③防護壁(待ち受け擁壁)を設けた場合

画像の引用:建築基準法に基づくがけに対する規定|八王子市を筆者が余白に加筆
鉄筋コンクリート造にすれば、がけの下に建てることはできますか

鉄筋コンクリート造であれば、がけの下に建築できる場合があります。
ただし、がけに面する低層階では、開口部に制限がかかる点に注意が必要です。

よくある誤解や疑問にズバリ答えます!

行政庁のホームページを参考に、よくある質問を作成しました。

大谷石やコンクリートブロックで造られた土留めは、がけとして扱われますか。

高さが2mを超える場合は、がけになるため同様に安全条例の規制を受けます。

擁壁に工作物の検査済証があるか調べるにはどうすればいいですか。

行政庁の窓口で確認するのが一般的です。
台帳に記載があれば、台帳記載事項証明書などの証明書を取得できます。

高低差が2mを超えているか判断が難しい場合はどうすればいいですか。

隣地の承諾や協力を得たうえで実測する必要があります。
既存建築物がある場合は建築計画概要書が参考になることもありますが、確定資料にはなりません。

擁壁の天端は2mを超えていますが、地盤同士の高低差が1.8mの場合はどう判断しますか。

地盤と地盤の高低差が2mを超えているかで判断します。
このケースでは1.8mのため、安全条例のがけには該当しません。

まとめ

高さ2メートルを超えるがけの上や下では、東京都建築安全条例による建築制限がかかる

規制範囲は、「がけの高さの2倍」までとなる

大谷石やブロックの土留め、検査済証のない擁壁は「がけ」と同じ扱いになる

がけの上に建てる場合は、深基礎や杭基礎で安定した地盤まで建物を支える必要がある

いずれの場合も、既存擁壁の維持管理が良好で、安全上問題がないことが前提となる

あわせて確認されることが多い規定

この記事を書いた人
ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

運営者情報を見る

この記事の流れ