
納戸ってどんな部屋?
納戸は居室として使用しても問題ない?
納戸について、確認申請時に注意すべき制限やポイントがあれば知りたい!
この疑問をスッキリ解決!
💡ズバリ、結論はこれ!
- 納戸は収納を目的とした小さな部屋のこと。
- 採光が確保できない納戸は、居室として認められない。
- 確認申請時には、指定確認検査機関や行政庁によって納戸の面積や仕様の取り扱い基準がある!



この記事の最後に、これまで行政の現場で携わった経験から得た学びや気づきを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を書いた人


元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。
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納戸とは?どういう使い方の部屋?
- 「納戸」とは、居室として利用しない物置や収納スペースのこと
- 一般的に、図面には「納戸」「サービスルーム」「ストレージルーム」「DEN」と記載されることが多い



取り扱いに記載の図面のように、納戸という名前が付けられた奥まった部屋を見かけることがあります。



敷地が狭い場合、特に道路の反対側にある部屋は採光が取れにくいため、納戸として計画されることがあります
引用:所沢市役所確認申請書等の記載および法令等の取扱いについて
納戸と書く理由は?
居室にするためには、「採光」や「換気」の規定を満たす必要があります
窓を大きくしても「採光の規定」を満たすことが難しい場合も
そのため、採光基準を満たせない場合は「納戸」として申請されるケースがあります



採光や換気の規定を満たす必要があるんですね。
どうして換気は適合できても、採光は難しいの?



「換気」は窓の大きさで適合させることができます。
しかし「採光」は隣地境界線までの距離などを考慮して適合性を計算するため、隣地境界線が近いと不適合になりやすいです(いわゆる採光補正係数)。



そうなんですね。
採光が確保できないと洋室って書けないの?



採光が確保できない場合、「居室」として扱うことができません。
そのため、居室ではなく非居室として「納戸」として計画されるケースが多いです。
「納戸」と書く時の確認申請の注意事項は?
申請先によって、納戸の取り扱いや基準が異なります。
事前に申請先に確認しておくことで、審査時の手戻りが減らせる



同じ確認検査機関でも、案件ごとの条件で判断が変わることがあり、前回と結果が異なるケースもありました。



行政庁によって取り扱いが異なるため、指定確認検査機関は申請敷地の行政庁の取り扱い基準を参考に審査したと思われます。
申請先だけでなく、行政庁の取り扱いも事前に確認しておいたほうが無難です。
行政庁によってどんな取り扱いがあるのか調べてみた!



インターネットで公開してある行政庁の取り扱いを調べてみました
| 行政庁 | 取り扱い |
|---|---|
| 北九州市 (引用:北九州市役所建築基準法関係の解説及び運用) | (1) 原則、畳敷きになっていないこと。 (2) 床の間、書院、押入等がないこと。 (3) 1住戸における納戸の数は、居室の数の1/2を超えないこと。 (4) 1室の広さは、LDKを除く他の個室に比べて小規模であること。 |
| 板橋区 (引用:建築基準法等に関する板橋区の取扱いについて 納戸の取扱いについて) | ①納戸の床面積の合計は、住戸の居室面積の合計以下であること ②設置できる建築設備は、換気設備、コンセント程度とする。(テレビ等使用できる設備不可) <令和7年8月1日以前の基準> ①納戸の床面積は、建築物の居室面積1/2以下であること ②設置できる建築設備は、換気設備、コンセント程度とする。(テレビ等使用できる設備不可) ③当該部分に設ける外壁の開口部は必要最低限のサイズとする |
| 葛飾区 (引用:葛飾区役所建築基準法等における取扱い) | ① 原則1住戸につき1箇所 ② 電話、テレビ、LAN等の端子を配置しないこと。 ③ エアコン等の空調設備を設置しないこと。 ④ 収納を造作しないこと。 ※ 特殊な使用を伴う納戸は個別の判断とする。 |
| 所沢市 (引用:所沢市役所確認申請書等の記載および法令等の取扱いについて) | <取扱い基準> 当該建築物の居室と同規模又はそれ以上の規模、及び同一仕様にするなど、あきらかに居室としての利用が想定されるものでないこと。 <注意点> ・「納戸」とは、居室として利用しないことが前提の物置、物入等の用途に供する、その他の名称の部屋を含む。(例:サービスルーム、ストレージルーム、DEN等) ・「同一仕様」とは、他の居室と同様の設備(エアコン、テレビ、扉付きクローゼット、押入れ、畳敷き、住宅用火災報知器等)のことを示す。 ※一部の設備がない場合でも、基本的には同一とみなす。 ・納戸として計画された部屋を転用し居室として使用する場合、居室に係る規定(法第28条の採光規定等)が適用される。 |



思ったよりも細かく決められているんですね。



取り扱いを定めていない行政庁も多いですが、詳細な基準を定めている行政庁もあるため、注意が必要です。
特に取り扱い基準が公開されている場合は、事前に確認しておくと安心です



特に注意すべきポイントはありますか?



納戸の面積や数の基準は、後から設計変更をすると手間がかかるため、事前に抑えておくと手戻りを減らせます
行政に携わった経験を踏まえて



なぜ取り扱いが行政庁ごとに異なるのでしょうか?



行政庁は過去の審査事例や相談内容を踏まえて、独自の基準を設けることがあります。
そのため、地域や行政庁によって解釈や運用が異なる場合があります。



行政庁と指定確認検査機関の取り扱いが一致しない場合、どうすれば良いでしょうか?
どちらに相談するのが一般的ですか。



一致しない場合も含めて、まずは申請先に相談することをお勧めします。



納戸の取り扱いと言っても、確認申請はあくまで図面審査なので使い方は審査の対象外では?



「納戸(寝室)」と記載されていたり、物置でありながら畳敷きになっていたり、納戸内にウォークインクローゼットが設置されているなど、居室利用が想定される設計が一定数確認されることがあるようです。
そのため、行政庁は納戸に関する取り扱い基準を定めるようになったと思われます。



地区計画の届出や、長期優良住宅・低炭素住宅の申請時、都市計画法53条許可申請時に納戸が指摘されることがあるのでしょうか?



行政庁によっては、納戸に関して指摘されることがあるようです。
(指摘しない行政庁も多いです。)
審査基準は行政庁により異なるため、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
指定確認検査機関や行政庁によって納戸の取り扱い基準が異なり、事前に確認することが重要
納戸の面積や室数の基準は、後から設計変更が難しいので、事前に抑えておくことをお勧めします
元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。
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