
東京都建築安全条例って、どんな条例?
注意することはある?
解説や技術的助言、行政庁の取り扱いはあるの?
この疑問をスッキリ解決!
💡ズバリ、結論はこちら!
東京都独自の建築基準の条例で、全国でも特に規制が厳しい内容です
共同住宅や車庫などを建てる場合、事前の確認を怠ると思わぬ指摘を受けることもあります
解説や技術的助言、行政庁の取り扱い基準もあるため、この記事で整理しました!



この記事の最後に、これまで行政の現場で携わった経験から得た学びや気づきを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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この記事を書いた人


元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。
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東京都建築安全条例とは?どんな内容?
建築基準法をベースに、東京都が独自に強化した条例です
特に特殊建築物には厳しい規制がかかる



東京で設計するたびに「安全条例」って耳にします。
先輩から「ここ注意しとけ」とアドバイスを受けたこともあります。



東京都には「東京都建築安全条例」という独自の条例があります。
かなり厳しいので、基本設計の前から確認しないと、後で大きく手戻りすることも。
技術的助言や行政の取り扱い基準もあるので、早めにチェックしましょう。
東京都建築安全条例の原文はこちら(画像をクリック!)
引用:東京都建築安全条例
条文はそもそも複雑ですが、すべて漢数字でさらに読みにくいです。
根気強く読み進めるのがコツです。
技術的助言ってあるの?東京都の資料をチェック!



東京都が出している技術的助言をまとめました!
数が多いので、必要なところから読むのがおすすめです。
また、★の数を目安にして、★5つのものから優先的に読むのも一つの方法です。
東京都の技術的助言一覧(実務に必須の通知)
条例の改正に伴い、東京都から出された「技術的助言」の通知をまとめています。
特に重要な項目は★マークで表示しています。必要な条項ごとに確認してください。
| 公開日・資料タイトル | 概要・ポイント解説 |
|---|---|
| 平成 24 年 6 月 1 日 東京都建築安全条例の運用について(技術的助言) 重要度:★★★★★ | 接道長さ(第4条) 長屋(第5条) 8条区画の取扱い(第8条) 前面道路の幅員要件(第10条の2) 接道長さ(第10条の3) 直通階段からの出口等(第10条の4) 共同住宅等の主要な出入口の扱い(第17条) 大規模店舗の出入口(第23条) 耐火または準耐火とすべき車庫(第29条) その他(設備関係) |
| 平成28年10月20日 東京都建築安全条例の一部を改正する条例の施行について(技術的助言)P.9~10 重要度:★☆☆☆☆ | 車庫の必要換気量と換気設備の取扱い |
| 平成30年10月15日 東京都建築安全条例第19条の運用の明確化について(技術的助言) 重要度:★★★★★+ | 共同住宅における窓先空地(第19条)の基本的な解釈 |
| 平成31年1月15日 東京都建築安全条例の一部を改正する条例(第5条 長屋の主要な出入口と道路と の関係等)の施行について(技術的助言) 重要度:★★★★★ | 長屋の主要出入口と道路との関係(第5条) |
| 令和7年3月31日 東京都建築安全条例の一部を改正する条例の施行について(技術的助言) 重要度:★★★★★+ | 令和7年4月1施行の改正条例に関する助言 8条区画(第8条) 区画避難安全性能による適用除外(第8条の4の2) 別棟とみなす構造の基準(第8条の20) 既存建築物に対する緩和措置(第8条の21、第8条の22) 耐火建築物等とすべき特殊建築物(第10条の5) 大規模店舗の出入口(第23条) 病院等の内装制限(第72条) 所要の整備(特定主要構造部) |
| 令和7年(2025年)3月 東京都建築安全条例における既存建築物に緩和措置に関する解説集(第1版) 重要度:★★★★★ | 既存建築物に対する緩和措置の具体的な解説 |
東京都の質疑応答(Q&A集)まとめ
安全条例に関して寄せられた実務上の質問と、東京都の公式な回答をまとめたQ&A集です。
技術的助言とあわせて、設計・確認申請前の参考になります。
| 公開日・資料タイトル | 概要・ポイント解説 |
|---|---|
| 平成24年12月20日 策定 平成30年10月26日 改訂 「東京都建築安全条例の運用について(技術的助言)」に係る質問と回答について 重要度:★★★★☆ | 条例運用に関する技術的助言のQ&Aまとめ |
| 平成27年4月 「平成27年改正東京都建築安全条例」に係る質問と回答について 重要度:★★★★☆ | 平成27年改正に関する実務Q&A |
| 平成29年5月26日 公開 平成30年10月26日 改訂 令和2年8月12日 改訂 「東京都建築安全条例」に関する質疑応答集(Q&A) 重要度:★★★★☆ | 条例改正・助言内容を含む実務向けQ&A集 |
パブリックコメントの結果とまとめ
| 公開日・資料タイトル | 概要・ポイント解説 |
|---|---|
| 平成30年 「東京都建築安全条例に基づく長屋に係る建築基準等についての見直しの考え方(案)」に対する意見まとめ パブコメ後、平成31年4月に条例改正しています 重要度:★★★☆☆ | 長屋に関する条例改正案への意見募集と東京都の回答 |
| 令和6年 東京都建築安全条例の見直しの考え方(案)」への意見募集結果 パブコメ後、令和7年4月に条例改正しています 重要度:★★★☆☆ | 安全条例全体の見直し案に対する意見募集とその結果 |
条例改正の背景とポイント
| 公開日・資料タイトル | 概要・ポイント解説 |
|---|---|
| 平成27年4月 東京都建築安全条例の見直しの考え方 重要度:★★★★★ | シェアハウス(寄宿舎)の規制見直しに関する考え方 |
| 平成28年 風俗関係用途等を含む建築物について、避難施設の設置について 重要度:★★☆☆☆ | 風俗施設を含む建築物に関する避難施設設置の概要 |
| 令和30年4月改正 東京都建築安全条例の改正概要 重要度:★★☆☆☆ | 長屋に関する建築安全条例の改正ポイント |
| 令和元年12月改正 東京都建築安全条例の改正概要 重要度:★★☆☆☆ | 条例改正全体の概要とポイント |
安全条例検討委員会の議題と情報公開の状況
| 公開日・資料タイトル | 概要・ポイント解説 |
|---|---|
| 東京都建築安全条例検討委員会 (議題と議事要旨) 重要度:★☆☆☆☆ | 議事録は非公開のため内容は不明です。 ※議事録は公開されていないため詳細は確認できません。自由な議論を妨げる懸念から非公開にされていると考えられます。 |
行政庁による条例の具体的な運用例とは?



行政庁ごとの取り扱いをまとめました。
建築基準法の取り扱いはあっても、安全条例は作成していない行政庁もあるので注意が必要です。
| 行政庁 | 取り扱い基準集 | 安全条例の取扱い |
|---|---|---|
| 東京都 | 取扱基準 | ― |
| 足立区 | 足立区建築基準法等の取り扱いについて | 〇 |
| 荒川区 | 建築基準法関係の解説及び運用基準 | ― |
| 板橋区 | 建築基準法等に関する板橋区の取扱いについて | 〇 |
| 江戸川区 | 江戸川区建築基準法等における取扱い基準 | 〇 |
| 大田区 | 建築基準法等の取扱いに関する基準 | 〇 |
| 葛飾区 | 建築基準法等における取扱い | 〇 |
| 北区 | ― | ― |
| 江東区 | ― | ― |
| 品川区 | 品川区における建築基準法等の取扱い | ― |
| 渋谷区 | 建築基準法等に関する渋谷区の取扱い | 〇 ※認定の取り扱いのみ |
| 新宿区 | 建築基準法等に関する新宿区の取扱い | 〇 |
| 杉並区 | 建築基準法等における取り扱い基準 | ― |
| 墨田区 | ― | ― |
| 世田谷区 | 建築基準法等の取扱について | ― |
| 台東区 | 建築基準法等に関する質問とその答え(Q&A) | 〇 |
| 千代田区 | ― | ― |
| 中央区 | 中央区建築基準法等取扱い基準 | 〇 |
| 豊島区 | 建築基準法等における豊島区の取扱い基準 | 〇 |
| 中野区 | (条例改正に伴い更新中とのこと。) ・東京都建築安全条例に関すること | ― |
| 練馬区 | 建築基準法取扱い基準 | 〇 |
| 文京区 | ― | ― |
| 港区 | ― | ― |
| 目黒区 | 建築基準法等の取り扱い | ― |
| 八王子市 | 建築計画に関する制限及び取扱い | ― |
| 町田市 | 建築基準法等の取り扱い基準 | 〇 |
東京都建築安全条例に解説書はあるの?
東京都は公式の解説書は出しておらず、技術的助言のみを公表している
ただし、東京建築士会が発行している「東京都建築安全条例とその解説」は、都内行政庁の共通的な解釈として広く使われている





「東京都建築安全条例とその解説」は、現在は改訂36版(2020年12月発行)が販売中です。
令和7年4月の条例改正はまだ反映されていませんが、それ以外の部分はとても参考になります。
行政庁や確認検査機関でも、多くの担当者が一人1冊ずつ持っている定番の資料です。
行政に携わった経験を踏まえて



なんで東京都内は、行政庁ごとに取り扱いがバラバラなんですか?



たとえば千葉県では県内の特定行政庁が連名で統一の取り扱いを出しています。
埼玉県は、県庁が条例の解説を出しています。
神奈川県は、特定行政庁や確認検査機関を含む協議会が「建築基準法取扱基準」を出しています。
一方、東京都ではそうした統一的な方針がないため、行政庁ごとの判断が分かれてしまうようです。
ただし「東京都建築安全条例とその解説」という書籍は出版されていて、まったく情報がないわけではありません。
個人的な見解ですが、都内は狭小敷地が多く、容積率の制限も緩いため、昭和の頃から個別判断が当たり前になっていて、統一の機会を逃したのではないかと思われます。
また通常は、人口の多い行政庁の意見に合わせる傾向がありますが(政令市などの大規模行政庁に意見をすり合わせる)、都内ではそういった傾向があまり見られません。
まとめ
東京都建築安全条例は全国でも特に厳しい独自の規制
技術的助言や質疑応答が多く、実務では事前確認が必須
行政庁ごとに取り扱いが異なるため、統一情報がない点に注意
あわせて読みたい(東京都建築安全条例に関する記事)
元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。
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