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建築基準法の「確認」と「許可」の違いとは?行政講学の視点から解説してみた!

建築基準法の「確認」と「許可」の違いとは?行政講学の視点から解説してみた!

建築確認って何?


「確認」と「許可」って違うもの?

この疑問をスッキリ解決!

💡ズバリ、結論はこちら!

『建築確認』は、建物の計画が建築基準法に適合しているか工事着工前に審査すること


「許可」は禁止されている事項を例外的に解除すること
  (接道の許可、道路内許可など)


両者は法律上も行政処分の性質も異なるものとして取り扱われます

この記事の最後に、これまで行政の現場で携わった経験から得た学びや気づきを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

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この記事の流れ

建築確認と許可の違いとは?

簡潔に説明すると、以下の通りです

行政行為の種類内容法律上の手続き申請先
建築確認
(行政行為の種類は「確認」に該当)
建築物を建てる際に、その計画が建築基準法令および建築基準関係規定に適合しているかどうか、工事着工前に審査すること確認申請建築主事・指定確認検査機関
許可本来禁止されている事項を周囲の環境等に支障がないと認められるとき、例外的に解除すること道路内建築の許可
接道がない建築計画の許可
用途地域の制限に適合しない建築計画の許可
特定行政庁

特定行政庁は知事や市長だと聞いたことがあります。


町や村も特定行政庁になっている自治体もありますか?

北海道や埼玉県の一部の町は、限定特定行政庁になっています。


ただし、全国的には非常に珍しいケースです。


現時点で、村が特定行政庁や限定特定行政庁となっている例は確認されていません。


また、現在の町はいずれも限定特定行政庁になっています。

建築確認の申請先は特定行政庁ではなく、建築主事ですか?

建築主事が申請先です。


「申請先=行政処分の権限を持っている」ため、申請先を間違えてはいけません。


権限を持っていない者が行政処分を行うと、それは瑕疵ある行政行為となります。


行政手続きでは、「誰が誰に申請するか」が非常に重要ですので、注意が必要です。


※建築主事と特定行政庁は同じ部署の場合もありますが、法律上は別の扱いです。

【上級者向け】行政講学上の位置づけとは?

これまでの説明は、行政講学的に正しい内容ですか?


それとも、一般向けにわかりやすく説明した内容ですか?

これまでは一般向けに説明した内容です。


そのため、行政講学的には完全に正確とは言えません。


詳細に分類すると、次の通りです。

行政行為の種類内容具体例
許可
(法律行為的行政行為の一つ)
禁止されている行為を、特定の場合に解除して、適法に特定の行為を行わせる行為自動車運転免許、医師免許、風俗営業許可
確認
(準法律行為的行政行為の一つ)
特定の事実又は法律関係の存否に関して争いがある場合に、公の権威をもってその存否を確認する行為のことをいいます。発明の特許、選挙の当選者の決定、市町村の境界確定、所得税額の更正

自動車運転免許も許可に分類されますか?

法律では「免許」とされていますが、行政講学では「許可」と分類されます。

少し違和感があるかもしれませんが、「法律上の用語」と「行政行為の分類」は一致しないことがあります。

これは一般的な知識として知られているものなのでしょうか?

判断基準によりますが、公務員の採用試験に出題される内容ですので、行政職員であれば一般に求められる知識とされています。
建築職も含め、行政職員としては専門分野に関係なく基本的な知識は必要です)


また、弁護士や行政書士の試験にも出題されるため、専門家は知っている事項です。

知らないと実務に影響があるのでしょうか?

例えば、建築審査会の委員には弁護士がいますので、やり取りするためには一定の知識が必要です。


そのため建築主事や建築基準適合判定資格者、行政庁の職員には、こうした知識が求められます。


さらに、行政講学を理解し、建築基準法に基づく行政処分の性質を知ることが重要です。
行政処分や審査請求に関して、十分に理解した上で対応することが重要です)

行政に携わった経験を踏まえて

ここでは、行政実務に携わった経験をふまえ、現場で得られた知見や気づきをご紹介します。

許可は、建築を例外的に認めてもらうためのものですか?


「建築の許可」のイメージであっていますか

許可は、「禁止されている事項を例外的に解除すること」です。
そのため、許可は、「建築そのものを認める行為」ではなく、特定の条項について例外を認める手続きです。

あくまで、特定の条項についてのみ許可を与えるものです。
「建築を認める・認めない」という観点では許可していません。

例えば、43条(接道の許可)であれば「交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないか」を基に許可されています。


また、条文上も「許可した場合においては、この限りでない。」といった書き方になっており、その条項を例外的に解除しているだけで、「建築を認める」とは記載されていません。

※細かい説明になっていますが、行政講学上は重要な内容です


建築確認は、行政行為の種類は「確認」に該当しますか?


確認済証がないと着工ができないため、「許可」に近いと感じます。

多くの文献で「許可の性質も有している」といった記載があるため、学説上は議論の余地があります。


しかし、次の理由から「確認」に分類されるのが一般的と考えて差し支えないです。


判例(最判昭60.7.16:行政指導を理由とする建築確認の留保)では

「建築主事による確認処分は基本的に裁量の余地のない確認的行為である」

とされています。


「接道義務違反の敷地」に関して許可が必要ですか?

「違反」とは、実際に規定に反している状態を指します。
そのため、すでに建築物が建っている敷地・建築物に対して許可はできません
また、建物が建っていない場合はそもそも「接道義務違反の敷地」とは言いません。
※建築物が存在して初めて違反になるためです


なお、「接道の規定に適合していない敷地での建築計画」であれば、許可が必要なため、特定行政庁にご相談ください。


※内容が少し回りくどくなっていますが、行政講学上、このような質問は不適切とされるため、上記のような回答となっています。


市街化調整区域内の建築行為に関する「許可」も同じ考え方でしょうか?

都市計画法による市街化調整区域内の開発行為の許可は、建築基準法の許可と若干性質が異なるため、本記事では取り上げていません。


どちらも建築物を建てる際に必要な「許可」のため、同じように扱われがちですが、明確に区別する必要があります。


どの法の何条、何項に基づく許可かを特定しないと、その行政行為の性質を判断することはできません。

まとめ

『建築確認』は、建物の計画が建築基準法に適合しているか工事着工前に審査すること


「許可」は禁止されている事項を例外的に解除すること
(接道の許可、道路内許可など)


両者は法律上も、行政処分の性質もまったく異なります

行政法の参考図書は、関連文献のまとめ記事で取り上げています。

この記事を書いた人
ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

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