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耐火二層管とは|区画貫通処理に使える?大臣認定と仕様規定について解説

耐火二層管とは|区画貫通処理に使える?大臣認定と仕様規定について解説

耐火二層管ってどんな部材?

防火区画を貫通するときに使うの?

具体的な仕様や設計のポイントを知りたい。

この疑問をスッキリ解決!

💡ズバリ、結論はこちら!

耐火二層管は、塩ビ管繊維モルタル管の二重構造で、遮音・耐食・耐震などに優れた性能を持つ

これまでは防火区画の貫通部で使う際、大臣認定品に限られていた

令和7年7月の告示改正により、新たに仕様規定が定められ、認定品以外でも使用できる道が開かれた

実務では、管の規格だけでなく防火区画部分の構造も告示に沿う必要があり、告示内容の確認が重要

この記事の最後に、これまで行政の現場で携わった経験から得た学びや気づきを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

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この記事の流れ

耐火二層管ってどんな管?特徴と役割をやさしく紹介

内管には排水用の硬質塩化ビニル管が使われていて、酸やアルカリに強く、家庭から大型建築物まで幅広い用途で高い耐薬品性を発揮する

外管は繊維モルタルで加工されており、吸水性・吸湿性があるため、金属管や塩ビ管のように防露施工を施す必要がない

さらに、水流音を抑える遮音性、耐食性、耐震性など多くの特長を持ち、優れた配管構造を実現

加えて、耐火性能にも優れており、延焼防止や火災時の煙・有毒ガスの発生を抑える効果がある

引用:耐火二層管協会 一部追記

内管と外管の二重構造なんですね。

だから「二層管」って呼ばれているんだ。

耐火二層管は遮音性や耐食性、耐震性などが評価され、多くの建物で採用されています。

ただし、防火区画の貫通部にそのまま使えるとは限りません。

名前だけで判断せず、基準をよく確認することが大切です。

防火区画で使える耐火二層管|大臣認定と仕様規定とは?

防火区画の貫通部には、国土交通大臣の認定を受けた耐火二層管を使用する必要がある

ただし、令和7年7月4日の告示改正により、新たに仕様規定が定められ、認定品以外でも区画貫通処理に使用できることとなった

引用:準耐火構造の防火区画等を貫通する給水管、配電管その他の管の
外径を定める件の一部を改正する件の施行について(技術的助言)

今までは大臣認定を受けていないと、防火区画の貫通部には使えなかったんですね。

「耐火二層管」という名前だから、もっと簡単に使えると思っていました。

大臣認定品でなければ、防火区画の区画貫通処理には使えませんでした。

ただし、認定品の実績が多かったことから、技術的助言を踏まえて仕様規定が告示に明記されました。

よくある誤解や疑問にズバリ答えます!

現場でよく聞かれる疑問を、行政実務や審査の視点でシンプルにお答えします。

耐火二層管の外径等が告示に規定されたようですが、これだけ満たせば良いの?

告示では「内管の外径に応じた外管の肉厚や外径、内管の肉厚」だけでなく、耐火二層管が貫通する防火区画等の構造方法についても定めています。
そのため、管が適合していても、防火区画部分の構造が告示どおりでなければ不適合となる可能性があります。設計時には必ず告示全体を確認することが大切です。
なお、該当する告示は「平成12年告示第1422号 準耐火構造の防火区画等を貫通する給水管、配電管その他の管の外径を定める件」です。

告示の改正の方針や解釈について分かる資料はありますか。

ブリックコメントの結果には、改正に至った経緯や考え方、寄せられた意見とそれに対する国の回答が示されています。これを読むことで、改正の背景や解釈の方向性を理解しやすくなります。

引用:国土交通省 パブリックコメント(意見募集)の結果

(補足)
元のページ:準耐火構造の防火区画等を貫通する給水管、配電管その他の管の外径を定める件の一部を改正する告示案に関する意見募集の結果について|e-Govパブリック・コメント

施工の際に参考になるものはありますか

耐火二層管協会のホームページに、詳細な資料や施工の手引きが掲載されています。
また、国土交通省が示す技術的助言にも、同協会の情報を参考とする旨が明記されています。
実務で活用する際には、これらをあわせて確認すると安心です。

引用:耐火二層管協会 技術資料

行政に携わった経験を踏まえて

ここでは、行政実務に携わった経験をふまえ、現場で得られた知見や気づきをご紹介します。

いつの間にこんな告示ができていたんですか。

突然の施行だと驚きますよね。

ただ、この改正は令和7年3月にパブリックコメントが実施されています。

告示の改正では原則としてパブリックコメントが行われるため、事前に意見を募集する仕組みになっています。

引用:パブリックコメント 準耐火構造の防火区画等を貫通する給水管、配電管の
外径を定める件の一部を改正する告示案について(概要)

まとめ

耐火二層管は、塩ビ管と繊維モルタル管の二重構造で、遮音・耐食・耐震などに優れた性能を持つ

これまでは防火区画の貫通部で使う際、大臣認定品に限られていた

令和7年7月の告示改正により、新たに仕様規定が定められ、認定品以外でも使用できる道が開かれた

実務では、管の規格だけでなく防火区画部分の構造も告示に沿う必要があり、告示内容の確認が重要

この記事を書いた人
ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
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