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確認済証と検査済証はいつからある?義務化の時期をわかりやすく解説!

確認済証と検査済証はいつからある?義務化の時期をわかりやすく解説!

既存の建物を調べてるけど、確認済証も検査済証も見つからない

古い建物だから、そもそも制度がなかったのかな?

確認申請や完了検査って、いつから始まったんだろう。

検査済証がないとき、法適合の確認はどうすれば良い?

この疑問をスッキリ解決!

💡ズバリ、結論はこちら!

確認申請と完了検査の制度は、建築基準法が施行された昭和25年11月23日から始まった

この日以降に建てられた建物には、本来、確認済証と検査済証があるはず

ただし、当時は手続きを行わなかったケースも多かった

そのため、確認済証や検査済証がない場合は、手続き違反である可能性が高い

法適合の確認は、建築士に調査を依頼するのが基本

さらに、より客観的な確認を行いたい場合は、指定確認検査機関にも依頼する方法も

この記事の最後に、これまで行政の現場で携わった経験から得た学びや気づきを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

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この記事の流れ

検査済証がない場合は?制度が始まった時期を知ろう

確認申請と完了検査の制度は、建築基準法が施行された昭和25年11月23日に始まった

その後、制度の運用が進み、平成20年頃には検査率が90%を超えるまでに改善された

一方で、平成初期の段階では検査率が50%を大きく下回るなど、実施が十分ではない時期もあった

引用:国土交通省 建築確認検査制度の概要から引用

少し古い資料ですが、平成20年ごろには検査率が90%を超えていたことが確認できます。
この頃になると制度が浸透し、検査をしっかり受けるケースが増えました。
それ以前は地域や建物の規模によって実施状況に差がありましたが、平成20年以降は全国的に安定して高い水準が保たれています。

既存の建物を調べていますが、検査済証が見つかりません。

古い建物なので、そもそも制度がなかった可能性はありますか?

確認申請と完了検査の制度は、建築基準法が施行された昭和25年11月23日に始まりました。

したがって、よほど古い建物でなければ、本来は検査済証があるはずです。

ただし、表に示したとおり、検査率が90%を超えたのは平成20年ごろからです。

それ以前は検査を受けない建築も多く、実際に検査を受けずに建てられた例が少なくありません。

そのため、古い建物で検査済証が見当たらない場合は、未受検の可能性が高いと考えられます。

検査済証がないとき、法適合の確認はどうする?

検査済証がない建物で法適合を確認したいときは、その目的や理由によって取るべき方法が異なる

主なパターンは次のとおり

① 確認申請を伴わない用途変更や・中古物件の売買を行う場合
 → 建築士に依頼し、建物の現況を調査してもらう

② 増築や用途変更の確認申請を行う場合
 → 国土交通省が公表している「既存建築物の現況調査ガイドライン」に基づき、建築士に調査をしてもらう

③ 建築士による調査だけでは不安な場合
 → 第三者の立場で確認したいときは、建築士だけでなく、さらに指定確認検査機関に「建築基準法適合状況調査」を依頼する方法も

既存建築物の調査は「ガイドライン」に沿って進めよう

増築を考えているんですが、検査済証がないと何から始めればいいのかわからなくて困ります。

どんな手順で調べればいいんでしょうか?

そんなときは、国土交通省の「既存建築物の現況調査ガイドライン」を参考にするのがおすすめです。

調査の進め方や確認のポイントがまとめられています。

次の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

指定確認検査機関に依頼できる「遵法性調査」とは?

指定確認検査機関でも、そうした調査をしてもらえるんですね。

どんな内容なんでしょうか?

指定確認検査機関によっては「遵法性調査」などの名称で、このようなサービスを提供しているところがあります。

主に、不動産の証券化や投資商品として扱う際に、法令適合性を確認する目的で活用されたりします。

ただし、注意点として、図面の作成は建築士が行い、現地調査や法適合の確認・判断を検査機関が担当します。

そのため、図面の新規作成までは対応していないようです。

よくある誤解や疑問にズバリ答えます!

現場でよく聞かれる疑問を、行政実務や審査の視点でシンプルにお答えします。

既存建築物に違反がないことを、行政庁から正式に認めてもらいたいです。
こちらから12条5項の報告書を出すことはできますか?
制度を逆に使って、自主的に提出することは可能でしょうか?

12条5項は、行政庁から報告を求められたときに提出する制度です。
建築主や設計者が自主的に提出できる仕組みではありません。
あくまで行政庁からの要請に応じて提出するものです。

そもそも「12条5項」って、どんな制度なんですか?
どんなときに使われるものなんでしょうか?

12条5項は、行政庁が建築物の状況を確認するために、建築主や設計者などへ報告を求めることができる制度です。
違反建築の有無や安全性を確認するときに使われます。
詳しい仕組みや手続きの流れについては、次の記事でわかりやすく解説しています。

行政に携わった経験を踏まえて

ここでは、行政実務に携わった経験をふまえ、現場で得られた知見や気づきをご紹介します。

検査済証って、再発行してもらえますか?

なくしてしまって困っています。

行政庁にも同じものが保管されているんでしょうか?

検査済証は、完了検査に合格したときに1通だけ作成され、建築主に交付されます。

行政庁や指定確認検査機関には、その原本は保管されていません。

また、再発行の制度もありません。

ただし、多くの行政庁では「台帳記載事項証明書」という制度を設けており、申請すれば検査済証の内容を証明する書類を発行してもらうことができます。

台帳記載事項証明書って、検査済証の代わりとして使えるんでしょうか?

よくある質問ですが、台帳記載事項証明書が検査済証の代わりになるかどうかは、提出を求めている相手の判断によります。

たとえば、住宅ローンの借り換えで求められている場合は、銀行の担当者に確認してください。

地震保険や火災保険の契約で必要な場合は、保険会社に確認することになります。

その担当者が「台帳記載事項証明書でも構いません」と認めれば、実質的に代わりになると考えられます。

行政庁は、検査済証を紛失している人のために、この証明書の制度を自主的に設けているようです。

ちなみに、「代わりにならない」と明確に否定された事例は、聞いたことがありません。

まとめ

確認申請と完了検査の制度は、建築基準法が施行された昭和25年11月23日から始まった

検査済証がない建物は、制度が未整備だった時期や検査を受けていない可能性がある

法適合を確認したい場合は、目的に応じて建築士や指定確認検査機関に調査を依頼できる

検査済証は再発行できないが、「台帳記載事項証明書」を発行してもらえば内容の確認が可能

この記事を書いた人
ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

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