
カーポートを建てたいけど、建蔽率や建築面積はどう扱われるの?
緩和があると聞いたけど、建蔽率が厳しい地域では難しいのかな。
2025年の法改正が影響するのかも知りたい。
この疑問をスッキリ解決!
💡ズバリ、結論はこちら!
カーポートは建築物に該当するため、建築面積が生じ、建蔽率(建築面積÷敷地面積)を算定する必要がある
建築面積の算定には「高い開放性を有する建築物」に対する緩和規定(告示による特例)が設けられているため、建蔽率が厳しい地域では、この緩和に該当するかを確認した上で活用することをお勧めします
カーポートの建築面積の算定については、2025年の法改正による影響はない



この記事の最後では、よくある疑問をQ&A形式でまとめています。
計画時に迷いやすいポイントを整理していますので、ぜひ最後まで確認してみてください。
この記事を書いた人


元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。
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カーポートの建築面積はどう算定する?
カーポートは建築物に該当するため、建築面積が発生する。
柱の位置や周囲の開放性によって、建築面積の算定方法が変わるため注意が必要となる。
引用:LIXIL | カースペース | フーゴ



このようなカーポートを設置したいです。
建蔽率が厳しいので、建築面積がどのように算定されるのか知りたいです。



建築面積は、定められたルールに基づいて算定されます。
ここでは、まず計算の考え方と算定式を整理します。
そのうえで、次のセクションで具体的な商品を例に、計算事例を確認します。
①「開放性の高い建築物」緩和の条件と面積範囲


この「3つの条件すべてに該当」すれば、建築面積算定の緩和を利用できます。
一般的なカーポートであれば該当するケースが多いですが、次の点には注意が必要です。
・柱が複数ある場合は、条件②を満たせないことがあります。
・外壁やサイドパネルがあるカーポートは、条件③を満たせなくなります。
告示の本文を実際に根拠を確認してみよう
【高い開放性を有すると認めて指定する構造 平成5年6月24日 建設省告示第1437号】
建築基準法施行令第2条第1項第2号の規定に基づき、国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造は、次に掲げるものとする。
1 外壁を有しない部分が連続して4m以上であること
2 柱の間隔が2m以上であること
3 天井の高さが2.1以上であること
4 地階を除く階数が1であること


2本柱の片持ちタイプのカーポートの事例です。
このケースは3つの条件すべてに該当するため、周囲から1m後退した位置で建築面積を算定できます。


4本柱の片持ちタイプのカーポートの事例です。
このケースも3つの条件すべてに該当するため、周囲から1m後退した位置で建築面積を算定できます。
②通常ルールで計算する建築面積


条件を満たせない場合は、先端から柱までしか1m後退できません。
そのため、緩和が使えた場合と比べて、算入される建築面積が大きくなります。
なお、先端から柱までの距離が1m未満の場合は、1m後退できず、柱の位置までしか後退できません。


条件を満たせない場合は、先端から柱までしか1m後退できません。
こちらも先ほど同様に、先端から柱までの距離が1m未満の場合は、1m後退できず、柱の位置までしか後退できません。
この商品のカーポート、建築面積はどう計算する?



実際の商品を例に、以下の寸法のカーポートについて建築面積の算定方法を整理します。
緩和規定(高い開放性)が使える代表的なケース


今回はこの製品を例に説明します。
間口が2.4mとコンパクトなため、建築面積を小さく抑えられるのが特徴です。


条件① 天井高さ2.1m以上 → 実際は2.5mあるため適合
条件② 柱の間隔2m以上 → 実際は2.9mあるため適合
条件③ 外壁なしの部分が4m以上 → 周囲に外壁がないため適合
以上の3条件すべてを満たしているため、周囲から1m後退した位置で建築面積を算定します。


高い開放性を有する建築物に該当するため、緩和の計算式を適用した結果、建築面積は1.192㎡になりました。


敷地内には建築面積58㎡の一戸建住宅があります。
建蔽率の上限は60%で、敷地面積が120㎡のため、残りで建築できる面積は最大2㎡までとなります。
今回選んだ製品の建築面積は1.192㎡のため、建蔽率の範囲内に収まり、適合します。



今回のカーポートは「高い開放性を有する建築物」に該当するため、建築面積を小さく算定できました。
建蔽率が厳しく、設置を諦めかけていましたが、無事に設置できそうです。



通常の算定方法では建築面積が大きくなってしまう場合でも、「高い開放性を有する建築物」として緩和規定を使えれば、建築面積を小さく算定でき、計画を進めやすくなります。
よくある誤解や疑問にズバリ答えます!



現場でよく聞かれる疑問を、行政実務や審査の視点でシンプルにお答えします。
行政に携わった経験を踏まえて



2025年の法改正は、この点に影響しますか。



建築面積の計算方法や、建築物に該当するかどうかの考え方は、2025年以前から変わっていません。
そのため2025年の法改正を特に気にする必要はありません。
まとめ
カーポートは建築物に該当するため、建築面積が生じ、建蔽率(建築面積÷敷地面積)を算定する必要がある
建築面積の算定については緩和規定が設けられているため、建蔽率が厳しい地域では、該当するかどうかを確認したうえで活用することになる
カーポートの建築面積の算定については、2025年の法改正による影響はない
元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。
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