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【図解あり】東京都安全条例の「すみ切り」とは?適用条件と基準をわかりやすく解説!

【図解あり】東京都安全条例の「すみ切り」とは?適用条件と基準をわかりやすく解説!

安全条例のすみ切りって何?

いつ必要になるの?

どんな基準があるの?

この疑問をスッキリ解決!

💡ズバリ、結論はこちら!

安全条例のすみ切りとは、幅員6m未満の道路が交差する角地に設ける三角形の空地のこと

この範囲内は高さ4.5mまで建物や塀などを設けることができない

すみ切りの形状は、底辺2mの二等辺三角形とすることが定められている

この記事の最後に、これまで行政の現場で携わった経験から得た学びや気づきを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
建築基準法を中心に、関連する行政法や民法の仕組みも含めて、横断的にわかりやすく解説しています。

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この記事の流れ

安全条例のすみ切りとは?

角地では見通しを確保して事故を防ぐため、安全条例によりすみ切りを設けることが求められている

東京都だと、角地にはすみ切りが必要って聞きました

東京都建築安全条例では、角地にはすみ切りを設ける必要があります。

ただし、例外もあるので、詳しくは次で説明します。

条文をチェック(安全条例の本文で確認することをお勧めします)

東京都建築安全条例第2条 (角敷地の建築制限)

(角敷地の建築制限)

第二条 幅員がそれぞれ6m未満の道路が交わる角敷地(隅角が120度以上の場合を除く。)は、敷地の隅を頂点とする長さ2mの底辺を有する二等辺三角形の部分を道路状に整備しなければならない。

2 前項に規定する部分には、建築物を突き出して建築し、又は交通上支障がある工作物を築造してはならない。ただし、道路状の面からの高さが4.5mを超える部分については、この限りでない。

3 前2項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合において、知事が交通の安全上支障がないと認めるときは、適用しない。

一 第1項に規定する道路のうち一以上が、法第42条第3項の規定により水平距離が指定された道路で、かつ、専ら歩行者の通行の用に供するものである場合

二 第一項に規定する道路と角敷地との高低差が著しいために、道路状に整備することが困難な場合

すみ切りが必要になる条件とは?

すみ切りが必要になるのは、6m未満の道路が交差する角地の敷地

すみ切りの形は、底辺2mの二等辺三角形とすること

「6m未満の道路が交差する」って、具体的にどういうことですか?

両方の道路が6m未満だとすみ切りが必要って意味ですか?

そのとおりです。両方の道路が6m未満の場合に、すみ切りが必要になります。

逆に言えば、どちらか一方でも6m以上あれば、すみ切りは不要です。

片方の道路幅員が6m以上のため、すみ切りが不要なケース

道路の交差角が90度以外のときは?

道路の交差角が120度以上であれば、すみ切りは不要

角度が120度以上かどうかで判断するんですか?

はい、角度が120度以上かどうかで判断します。

イメージとしては、もはや典型的な角地ではなく、道路が少し曲がっているだけといった感じです。

つまり、「これはもう角地とは言えない」という考え方になります。

すみ切り部分に建物は建てられる?

すみ切りの範囲には、建物や塀を建てることはできない

ただし、道路から高さ4.5mを超える部分については規制の対象外

4.5mより上の部分は制限されないんですか?

はい、4.5mを超える高さの部分には建築制限はかかりません。

だから、すみ切りの範囲でも、4.5mを超える部分に建物が出てくるのはOKです。

※今では当たり前の規定ですが、昔はこの例外がなく、合理的な改正が行われた背景があります。

よくある質問と考え方

すみ切りの部分も敷地面積に含めてよいですか?

すみ切りの部分は敷地の一部なので、敷地面積に含めて問題ありません。
道路ではないため除外の対象にはならず、条例にも「不算入」とする規定はありません。

道路が複雑で、すみ切りが必要かどうか分かりません。

判断が難しいときは、確認申請先に事前相談するのがおすすめです。
東京都内では道路形状が複雑なことが多く、審査する側でも迷うケースがあります。

「道路状に整備」とは、どれくらい舗装すればよいですか?

条例には明確な舗装基準はありません。
ただし、大田区の事例が参考になります。多くの行政庁でも同様の扱いなようです。
※砂利舗装はあまりお勧めしませんが…。
※あくまで大田区の例であり、最終的には各行政庁に確認してください

引用:大田区 かど敷地では、「すみ切り」が必要ですか
道路状に整備:境界杭等で境界を明確にするとともに、人や自動車が容易に通行できる砂利舗装等です。

安全条例以外で、すみ切りが必要になることはありますか?

一般的には次のケースが考えられます。

・建築基準法第42条第1項第5号の位置指定道路
・地区計画で定められた区画道路
・都市計画法に基づく開発許可を受けた区域
・道路法による道路
・建築基準法第43条第2項第1号または第2号の協定道路(認定や許可によるもの)

道路と敷地に高低差がある場合でも、すみ切りは必要ですか?

すみ切りは必要です。
ただし、高低差が著しい場合に限っては、認定を受ければ除外される可能性があります。ただしこの認定が出るケースは非常にまれです。

行政に携わった経験を踏まえて

ここでは、行政実務に携わった経験をふまえ、現場で得られた知見や気づきをご紹介します。

すみ切りって誰が管理するんですか?

さすがに土地の所有者じゃないですよね?

だって道路みたいな使い方をするんですよね?

すみ切りの管理は、土地の所有者が行う必要があります。

あくまで敷地の一部として扱われ、道路としての扱いではありません

建築基準法や条例と同じように、建築制限があるだけの規制です。


すみ切りの規定、ちょっと厳しくないですか?

東京って狭い土地が多いから、敷地面積に入るとはいえ建築制限があると設計にかなり影響しますよね。

確かに、すみ切りを一律で求めるのは厳しいと感じることもあると思います。

一方で、建蔽率の緩和を認める代わりに、すみ切りの設置を条件にしている行政庁もあります。

ただ、東京は人口が多く道路も狭いため、安全確保の観点からやむを得ない制限として位置づけられていると考えられます。

まとめ

すみ切りは、幅員6m未満の道路が交わる角地に必要な空地で、安全条例で定められている

すみ切りの形状は二等辺三角形(底辺2m)

高さ4.5m以下の部分には建築できない

片側の道路が6m以上 or 交差角120度以上の場合は、すみ切りが不要になる

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ほぅちゃん

元政令市職員(行政庁) × 確認検査機関の経験者である一級建築士・建築基準適合判定資格者。
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