当サイトは【毎週月曜】に新しい記事を更新しています。

【法規小ネタ】2項道路の基準時、建築基準法の制定日じゃないって本当?

2項道路といえば、「建築基準法が施行された日(いわゆる基準時)に、すでに建物が立ち並んでいた幅員4m未満の道」という説明を、多くのサイトでも見かけます。そこで多くの人が「基準時って、建築基準法が制定された昭和25年11月23日のことだよね?」と思うかもしれませんが、実は、それだけではありません。

2項道路の「基準時」は、行政庁ごとに違い、さらに同じ行政庁の中でも地域ごとに異なるという、なかなかクセのある条文です。

なぜ「制定日」が基準だと勘違いされやすいのか

その理由は条文を見ると分かります。建築基準法第42条2項には「都市計画区域若しくは準都市計画区域の指定により、この章の規定が適用されるに至った際」と書かれています。また法第41条の2では「この章の規定は、都市計画区域及び準都市計画区域内に限り適用する」と定められています。つまりポイントは、建築基準法ができた日ではなく、その場所が都市計画区域になった日が基準時になるという考え方です。

例えば東京23区の場合、建築基準法制定日=基準時になっているようです。一方で京都市名古屋市のように段階的に都市計画区域が広がった都市では、地域ごとに指定時期が違うため、A地区は昭和○年、B地区は平成○年というように、同じ市内でも基準時がバラバラになることが普通に起こります。

引用:京都市:建築基準法上の道路種別と手続
2項道路の基準時が3つあります。

「基準時=昭和25年」と決めつけて調べると、2項道路だと思っていたら違った、逆に対象外だと思っていたら2項道路だった、というズレが起こりがちです。そのため、行政庁が2項道路の判定を行う際は、基準時が何年なのかをしっかり確認しています。


設計者や不動産業者、土地家屋調査士の方にとっては、「結局2項道路なのかどうか」という結論が一番気になるところだと思います。一方で行政庁の内部で検討する際には、基準時を取り違えると、判定そのものを誤る原因になります。調査の際は、結論だけでなく、その根拠となる基準時まで確認することが重要です。

この記事の流れ