条例は、議会で議決されれば成立します。なので「自治体の中で完結するルール」と思われがちです。実際、多くの条例はその理解で大きく外れていません。
ただ、罰則を入れる場合は別です。
自治体が条例に罰則を定めるときは、事前に地方検察庁と協議する運用になっています。総務省資料や、過去の法務省通知でも示されている考え方です。
理由はシンプルで、罰則は行政指導ではなく「刑罰」になるからです。ここが一線です。
罰則は「書けば機能する」ものではない
罰則の構成要件が曖昧だったり、国の法律との関係整理が甘かったりすると、違反があっても処罰できない、という事態が普通に起きます。そうなると条例の意味がなくなるだけでなく、他の法令との整合性にも影響が出ます。
そのため検察庁には、罰則付き条例を扱う担当検事が置かれていて、自治体から意見照会があれば助言する体制になっています。自治体側も、条例の制定や改正の段階で検察庁と調整しながら条文を詰めていきます。
※昭和48年の連絡事項を前提に整理しているため、現在の運用は地方検察庁ごとに異なる場合があります。
条例は議会で成立します。
ただ、罰則を入れる場合は、それだけでは終わりません。
引用:地方分権の進展に対応した行政の実効性確保のあり方に関する検討会P.62/162 総務省の資料でも、罰則を定める場合には検察庁との協議が必要とされており、構成要件が不明確な場合には処罰できない可能性があることが示されています。

